テーパーコアBCP
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テーパーコアBCPとは
上下の柱外径が異なる場合、柱断面を変更するために使用する冷間プレス成形角形鋼管です。
BCPの規格で国土交通大臣の認定製品です。
また、BCP325のテーパーコアは冷間ロール成形角形鋼管(BCR)にも適用可能です。
製品の特徴
| 製品の種類 | BCP235(JIS G 3136 SN400B またはC) BCP325(JIS G 3136 SN490B またはC) (大臣認定 建築構造用冷間プレス成形テーパー角形鋼管) |
|---|---|
| 設計規準強度 | 「種類の記号・鋼種」「規準強度(F値:N/mm2)」ともに別表にて記載 |
| 用途 | 冷間プレス成形角形鋼管(BCP)の柱材用 冷間ロール成形角形鋼管(BCR)の柱材用 |
| 特徴 | 1.テーパーコアBCPの使用により、以下の性能が確保できます。 (1)塑性変形能力の確保 (2)溶接性の確保 (3)公称断面寸法の確保 (4)角部曲率半径の統一 2.日本製鉄(株)の高品質な厚鋼板を使用しています。 |
| 種類の記号・鋼種 | 規準強度(F値:N/mm2) |
|---|---|
| BCP235(400N/mm2) | 235 |
| BCP325(490N/mm2) | 325 |
| テーパーコアを使用したパネルの設計については、 (社)日本建築学会「鋼構造接合部設計指針」が参考になります。 |
|
製品の形状
化学成分
| 製品名 | C 上限 (%) |
Si 上限 (%) |
Mn 上限 (%) |
P 上限 (%) |
S 上限 (%) |
N 上限 (%) |
炭素当量 上限 (%) |
溶接割れ 感受性 組成上限 (%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| BCP235 (SN400B) |
0.20 | 0.35 | 0.60~1.40 | 0.030 | 0.015 | 0.006 | 0.36 | 0.29 |
| BCP235 (SN400C) |
0.20 | 0.35 | 0.60~1.40 | 0.020 | 0.008 | 0.006 | 0.36 | 0.26 |
| BCP325 (SN490B) |
0.18 | 0.55 | 1.60 | 0.030 | 0.015 | 0.006 | 0.44 | 0.29 |
| BCP325 (SN490C) |
0.18 | 0.55 | 1.60 | 0.020 | 0.008 | 0.006 | 0.44 | 0.29 |
【備考】
- 必要に応じて、上記以外の合金元素を添加できる。
- AIなどNを固定する元素を添加し、フリーなNが0.006%以下であればNは0.009%まで含有できる。
- 受渡当事者の協定により、炭素当量の代わりに溶接割れ感受性組成を適用できる。
- 炭素当量(%)=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
- 溶接割れ感受性組織(%)=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
機械的性質
| 引張試験 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 製品名 | 板厚(mm) | 降伏点または耐力 (N/mm2) |
引張強さ (N/mm2) |
降伏比(%) | 伸び | |
| 下限~上限 | 下限~上限 | 上限 | 試験片 | (%)下限 | ||
| BCP235 | 6≦t<12 | 235 | 400~510 | – | 1A号 | 18 |
| 12≦t<16 | 235~355 | 80 | ||||
| 16≦t≦40 | 22 | |||||
| BCP325 | 6≦t<12 | 325 | 490~610 | – | 17 | |
| 12≦t<16 | 325~445 | 80 | ||||
| 16≦t≦40 | 21 | |||||
| 衝撃試験 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 製品名 | 板厚(mm) | 試験温度(℃) | シャルピー吸収 エネルギー(J)下限 |
試験片 |
| BCP235 | 6≦t<12 | 0 | t>12 27 |
4号長さ方向 |
| 12≦t<16 | ||||
| 16≦t≦40 | ||||
| BCP325 | 6≦t<12 | |||
| 12≦t<16 | ||||
| 16≦t≦40 | ||||
機械的性質
| 項目および区分 | 寸法許容差 |
|---|---|
| 辺の長さ | ±1.0%かつ±3.0mm |
| 各辺の平板部部分の凹凸 | 辺の長さの0.5%以下かつ3mm以下 |
| 隣り合った平板部分のなす角度 | ±1.0度 |
| 高さ | ±2mm |
| 【厚さ】6mm以上16mm未満 | -0.3mm +1.0mm |
| 【厚さ】16mm以上25mm未満 | -0.3mm +1.2mm |
| 【厚さ】25mm以上40mm以下 | -0.3mm +1.3mm |
| テーパー角度 | ±1.0度 |
【備考】
- 平板部分とは角部の曲率部分を除く平坦な板部分をいう。
- 各辺の平板部分の凹凸および隣り合った平板部分のなす角度は、溶接の余盛り部分を除いた位置で測定する。
- 板厚の許容差は、平板部分の溶接余盛り部分を除いた部分に適用する。
| 項目および区分 | 曲率半径標準値 | 寸法許容差 | |
|---|---|---|---|
| BCP235 | 6≦t≦19 | 3.5t | ±0.5t |
| BCP325 | 19<t≦40 | 3.5t | ±0.4t |

【備考】
- 角部外側の曲率半径とは、右図に示すように隣り合う辺と45度をなす線と角部外側の交点での曲率半径をいう。
- 角部外側の曲率半径は、上記交点を中心とする65度の範囲で測定する。
- 受渡当事者間の協定によって、曲率半径標準値より大きな曲率半径が設定できる。
ただし、この場合の寸法許容差は上表による。